「花もわたしを知らない」

花と写真の学習帳

論田の箕売り

「論田の箕売り」とは私の故郷の古い俗諺(ゾクゲン)で「自画自賛」する人のことを言います。
石川県羽咋市から富山県氷見市へ通じる国道415号線の県境にある峠に論田という村があります、そこは古来から藤つるで編んだ農作業用の箕の産地です。
警護屋 1701
警護屋 1702


昔、晩秋から初春にかけてその箕を生産者自らが近郷の村へ売り歩きました。そのとき創意工夫して作り上げた自家製の箕が他の人が作った箕より特に強靭であると吹聴したことから、自画自賛のことを「論田の箕売り」といったのです。
↓写真は「出荷の様子」となっているので、行商姿ではないと思われますが、出荷にしろ行商にしろ重い荷を背負って長い道を歩いたようです。背負紐を持ちながらも左手にキセルと煙草入れを下げている。
論田の箕 1701

↓左から小箕、大箕、 長箕。
論田の箕 1702

論田の箕 1703



先般、民芸店で購入した藤箕はどこで作られたものなのか気になって調べてみました。

最初に買った中箕 ハグチ(箕の口)にブリキ板が嵌め込まれた中箕(長さ54㎝ 幅57㎝ 高さ16cm)。 オオズミ(大隅?)と呼ばれる箕の角には補強用にサクラの皮が織り込まれている。持ち手となる縁には藤の皮が巻かれている。これらの特徴からこの藤箕は石川県羽咋市菅池か富山県氷見市論田でつくられたものと思われます。
藤箕1301

↓今回手に入れた小箕(長さ51㎝ 幅57㎝ 高さ16cm) 材料も構造も論田箕と同じですが、ハグチやオオズミにサクラの皮が織り込まれていません。
論田の箕 1704

↓論田の箕は持ち手となる縁には藤を巻いてあるが、体があたる部分には藤の皮は巻いてないのですが、この小箕では全周に巻かれています。
論田の箕 1705

↓藤箕は縦に藤を横に矢竹を織ったものですが、一般的にハグチから5本程は竹の皮が見えるようにして、そこから奥にかけては竹の身側が見えるように織っています。これは箕に入れた穀類を選別する際に適当な摩擦で穀類が滑り落ちるのを防ぐことと、箕を運搬具として使う際に箕の底が痛まないようにと考えたものでしょう。(用途によっては逆にする場合もあります)
ところが、この小箕の竹はハグチから奥くまで竹の表面は同じ向きになっています。写真は箕の裏側ですべて矢竹の身側です。箕の表側(穀物を入れる部分)は竹の皮側なので表面はツルツルしてとれも滑りやすくなっています。
論田の箕 1706

↓と、いうことで、この小箕は特殊な用途用に特別に作成されたものと思われます。
どうして他と違う造り方をしたのか「論田の箕売り」に聞いてみたいものです。
論田の箕 1707


テーマ:旅の写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/01/13(金) 21:42:14|
  2. その他
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コメント

丁寧な仕事

 丁寧に しっかり作ってありますね。日々使うものにも 芸術的な
仕事がしてあって すばらしいです。 博多天神のすぐそばにも 
警固(けご)という地名 警固神社 警固公園があります。
もちろんバス停もあります。
  1. 2017/01/17(火) 21:00:33 |
  2. URL |
  3. 小紋 #-
  4. [ 編集 ]

小紋 さん
こんばんは。

農具でありながら芸術品の威きに達するものを民芸品と言うようですが、「職人」が丹精込めて造ったものは高価なこともあって、大切に長い間使われたようですね。米糠も漏らさない丁寧な造りです。
  1. 2017/01/18(水) 20:53:28 |
  2. URL |
  3. おるごどん #-
  4. [ 編集 ]

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